長寿企業の秘密

2026年06月09日

1. 量子の世界からみた私たち

突然ですが、少し不思議な話をさせてください。私たちの体を構成する原子の中は、99.99%以上が空洞だそうです。「え、じゃあ自分は何でできているの?」と思いますよね。実は、原子の中の電子同士が反発し合う力のおかげで、私たちは形を保っていられるのです。固体に見えても、本当は「力の場」が集まってできた存在。これが量子力学の世界で語られる「私たち」の姿です。

さらに驚くのは、すべての素粒子がビッグバンの瞬間に同じ起源を持つ、という話です。宇宙誕生のあの瞬間から、素粒子たちはさまざまな星や生き物、物質に形を変えながら今日まで旅を続けてきました。そして量子物理学には「量子情報は消えない」という考え方があります。人が亡くなっても、その人の思いや意志が生み出した「波動(情報)」は、宇宙という巨大な情報の海に溶け込み、消えることなく残り続けるというのです。

にわかには信じがたいかもしれません。でも、こう考えてみてください。何百年も前に亡くなった画家の絵を見て胸が震えたり、昔の文豪の小説を読んで涙が流れたりするのはなぜでしょう。それは、作品に刻み込まれたその人の「波動」に、私たちの心が今もなお共鳴しているからではないでしょうか。

2. 100年企業が絶えない日本

日本には創業100年を超える企業が約46,000社あり、これは世界全体の約半数を占めているといいます。

量子力学的な視点でとらえると、長寿企業とは「創業者の強い思いという波動を、世代を超えて守り続けている器」と言えます。創業者が会社を興したとき、そこには強烈な志や理念がありました。その波動は、時代を経るごとに経営者から社員へ、社員からお客様へと伝わっていきます。そして後の世代がその精神に共鳴し、自分たちの情熱を重ね合わせることで、波動の力はさらに大きく増幅されていくのです。

老舗の暖簾をくぐったとき、他では感じられない独特の「空気感」を覚えたことはないでしょうか。あれは気のせいではありません。積み重なった人々の思いと行動が、目に見えない形でその場所に宿っているのです。伝統を守るとは、昔ながらのやり方をただ繰り返すことではなく、創業の精神という波動に共鳴し続け、そこに新しい世代の情熱を加えて磨き上げていくこと。それこそが、企業を長く続かせる本質なのかもしれません。

3. これからの経営に必要なもの

近年、ビジネスの世界で「アート思考」や「センス」が重視されるようになってきました。数字や効率だけでは、人の心を本当に動かすことができない時代になっているからです。データや戦略は経営の土台として欠かせませんが、そこに「共感」や「美意識」、「この会社の理念は本物だ」という確信が伴ってはじめて、人は心から動こうとするものです。

優れた感性を持った経営は、商品・サービス・空間・言葉遣い・ふるまいのすべてに、その企業ならではの「波動」を宿します。創業者の哲学が純度高く体現されるとき、それは時代を超えて人々の心に届く、強いメッセージになります。アートが言葉を超えて私たちの深いところへ届くように、企業の文化や美学もまた、論理を超えた共鳴を生み出すのです。

人体も企業も文化も、すべては宇宙という大きな「波動の織物」の一部です。誰かの志に感動し、その思いを受け継いでいくとき、その織物はより豊かに、より強く編み上げられていきます。長寿企業が世代を超えて愛され続ける理由は、きっとこの目に見えないつながりの力にあるのではないでしょうか。

多根幹雄
執筆者
多根幹雄
株式会社パリミキホールディングス
代表取締役会長
スイス、ジュネーブに1999年から9年間駐在し、グループ企業の資金運用を担当してきました。その間、多くのブライベートバンクやファミリーオフィスからの情報により、世界18カ国100を超えるファンドマネージャーを訪問。実際投資を行う中で、良いファンドを見極める選択眼を磨くことが出来ました。また当時築いたスイスでのネットワークが現在の運用に大いに役立っています。また、大手のメガネ専門店チェーンの役員として実際の企業の盛衰も経験し、どんな時に組織が良くなり、また悪くなるかを身をもって体験しました。そこから、どんな企業やファンドにも旬や寿命があるというのが持論です。その為、常に新しいファンドを発掘し、旬のファンドに入れ替えを行うことで、長期で高いパフォーマンスを目指しています。

運用体制紹介著書

関連記事
資産運用・投資セミナーを開催しております

投資信託にかかるリスク

投資信託は、値動きのある有価証券等を投資対象とし、基準価額は変動します。したがって、投資家のみなさまの投資元金が保証されているものではなく、
基準価額の下落により損失を被り、投資元金を割り込むことがあります。
投資信託は、預金等や保険契約とは異なって、預金保険機構、保険契約者保護機構の保護の対象ではありません。
投資信託をご購入される場合は、最新の投資信託説明書(交付目論見書)や契約締結前交付書面等の内容を十分に確認のうえ、ご自身でご判断ください。

お電話でのお問い合わせ

お客様専用
無料通話

0800-5000-968

平日 9:00~17:00 定休日:土日祝・年末年始