
今回はのんびりとした不思議な生物「ナマケモノ」の生態をご紹介したいと思います。
ナマケモノは南アメリカの熱帯林に生息し、葉を主食としています。体長は50~80cm、体重は4~8kgほどで、アルマジロやアリクイなどに近い種族です。
そんなナマケモノですが、実は大きく分けると「ミツユビナマケモノ」と「フタユビナマケモノ」の2種類に分けられます。
その名のとおり前足の指(かぎ爪)の数が違うのですが、ミツユビナマケモノは昼行性で、顔の模様がたれ目のように見えるのも特徴の一つです。
一方、フタユビナマケモノは夜行性で、意外にも気性が荒く攻撃的な一面を持っています。
ご存知のとおりナマケモノはほとんど木の上で生活しており、週に1回ほど排泄をするために木から降りてきます。彼らの一日の食事は数枚の葉だけで、動きがゆっくりしているのは消費するエネルギーを節約するためであり、戦略的に怠けて(節約して)いると言えます。
また、体を動かさなくても食事ができるように首が270度も動くという徹底ぶりには驚かされます。(フタユビナマケモノはミツユビナマケモノより活発に動くため、食事量も多いそうです)
ゆっくりとした動きのため体に藻が生えて緑色に見えることもありますが、生息する熱帯林の中ではそれが保護色となり、外敵から身を守ることに繋がっています。
この藻はナマケモノにとって食料にもなるため、彼らにとって重要な存在と言えるでしょう。
実は藻が育つにはナマケモノの体毛に生息する「ナマケモノガ」と呼ばれる蛾が発生させる窒素が影響しているといわれ、その共生関係について研究が進んでいるそうです。
蛾はナマケモノの糞に卵を産み、幼虫はその糞を食べて成長し、成虫になるとナマケモノの体毛に移動します。
つまりナマケモノは蛾に棲み家と幼虫のための食料を、蛾はナマケモノに食料となる藻を提供し共生しています。
ナマケモノがわざわざジャガーなどの外敵に狙われる危険な地上に降りて排泄をするのは、蛾に卵を産んでもらうためという説もあるそうです。
このように、争いごとに関するニュースが多い昨今ですが、お互いに共生できる関係を築き平和に生きるナマケモノを見習いたいと思います。
執筆者:入江 孝之
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