新春なので良い話をしようと思ったら、早々に能登半島地震や羽田空港の事故で、多くの死傷者がでるという悲報が飛び込んできてしまいました。亡くなった方へのお悔みと、被災された方へ一日も早い復興を祈るばかりです。それでも羽田の事故は、脱出口が8つのうち5つが使用できない状況にもかかわらず、379名もの乗員が90秒以内に無事脱出できたということは海外では「奇跡」として評価されています。従業員の日頃の訓練や、土壇場での判断、そして乗客の冷静で適切な対応が奇跡を呼んだのでしょう。
天災をはじめ様々な事故は努力しても100%避けられないケースもあります。しかし、起こってしまった時の被害を最小にすることは、我々の努力で可能だということです。例えば交通事故による死亡は昭和40年代にピークを迎えますが、その後、交通事故の数は倍増したにもかかわらず、死者はむしろ半減しています。まだまだ死亡者は6000人もいて理想のゼロ人には遠いですが、希望が持てる事実です。
もともと我がニッポンは、世界のどこよりも、豊かな自然に恵まれた楽園です。あまりに恵まれているので、他のエリアとバランスを取る為に、神様が地震や台風、噴火などの天災を試練として与えたのかもしれません。しかし、その被害も我々の努力で小さくすることが出来る。つまり「未来は我々の力でどんどん良くすることが出来る」のです。そんなことを気づかせてくれた事件でもあったように思います。
昨年、大きな話題になったのは、大谷選手の契約金でしょう。その1000億円を超える金額の大きさに注目が集まりましたが、他の選手の獲得を有利にするため、ほとんどのお金を後払いにさせた彼の判断にも驚きました。さらに私が驚いたのは、後払いにもかかわらず、金利を一切取らないということです。ちょうどFRBが金利を上げているタイミングでしたから、交渉すればしっかり金利を得ることが出来たでしょうに。まして、元本が大きいので、金利だけでもとんでもない金額になります。
アメリカという国は、「メイキング・マネー」が善である国。そして成功し、お金持ちになった人間は賞賛され、皆から尊敬されます。そんな国で、お金の為ではない生き方を堂々と示してくれた大谷選手をニッポン人として誇りに思うとともに、ついつい日頃、「お金」に振り回されることが多くなってしまっている我々は反省したいですね。「お金から自由になる」ことが、パリミキアセットの理念ですから。でも引退後に日本に帰ってくれれば日本での納税になるということも期待したりして...なかなかお金から自由になれないですね。
考えてみれば明治までは日本は「お米」が中心の社会でした。税金も「お米」で支払っていました。どんなお金持ちも「お米」を人の10倍も食べることはできません。しかも、三年もすれば腐りますし、保管するのも大変なので、最終的には皆に分配されることになります。では「お金」はどうでしょう。お金はいくらあっても困らない。腐らない。むしろ金利も付きます。そうなるとどんどん貧富の差が広がっていくことになります。そう考えると「お米」をもっと大事にしたくなりました。そこでパンやパスタ、シリアルを止め、朝晩を玄米に、お昼も極力お米を食べるようにしました。そうすると、ドンドン体調も良くなって元氣(本来「気」の中は〆ではなくお米で、お米は元氣の源なのです)になって来ました。マクロビオテックを世界に広めた久司道夫さんは、世界から戦争を無くそうと思ったそうで、その為には米食(玄米食)を広げれば良いと思ったそうです。そうすれば人間が優しくなり、争う事もなくなるとか。
その他良い話は、第81回ゴールデン・グローブ賞で宮崎駿監督の「君たちはどう生きるか」がアニメ映画賞に輝きましたね。同賞受賞は日本作品として初の快挙ですが、ノミネートされた三作品が全て日本のアニメだったのもすごいです。さらに年明けからの東京市場の爆上がり。我がファンドマネージャー宇野の予想通りの展開ですが、果たしてどんな年になるでしょう。みなさま益々素敵な一年をお過ごしください。