バフェットのABC
2015年03月11日
先週末の大阪セミナーに引き続いて、今回は東京銀座で東京海上アセットマネジメントの平山賢一さんにご登壇いただいた。
中央銀行も、新興国も足並みがバラバラの世界。このような時期はマーケットに急激な変動が起こる可能性があるそうだ。心電図の波形のように急にゲリラ豪雨的な変化が現れ、マーケットが大混乱することも。かつて1987年のブラックマンデー、1992年のポンド危機がそうだったらしい。
そんな時の投資先は安心できるモノを選ばないといけない。例えばかつてのマルク。でも今は存在しない。金は金利が下がった時には可能性も。ただ一番なのは、変化に対応でき、永続的に利益を生む企業への投資。
しかし、過去に継続的に成長して利益を生んでいる企業だからといって安心してはいけない。そんな企業の選別に有効なのがウォーレン・バフェットのABCだ。
彼は投資してはいけない企業の特徴として、次の三つをあげている。
A-RROGANCE (傲慢であること)
B-EAUROCRACY (官僚的であること)
C-OMPLACENCY (現状に満足してしまっていること)
それぞれ、安定成長をして来た企業だからこそ陥りがちなABCだ。この辺りをしっかり見極めて、長期に応援できる企業を選抜したいものだ。
平山さんの御講演に続いて、当日は3月11日だったので、私から南三陸町に訪問した際のお話を披露させてもらった。2011年の秋に南三陸町を訪問した際、ガイドをして下さった後藤一磨さんの言葉が忘れられない。意外にも「津波は悪いことばかりでなかった。」と。津波がおこるまでは、それぞれが自らの欲を追求し、個々のお金や豊かさを求めて生活しており、そのため皆の気持ちもバラバラだった。津波で家も財産も全て失ったが、そのことが絆や仲間の大事さを思い出させてくれた。家族いる、親しい友人と仲良くしているという状況があれば、幸せになれることを経験できたと。
投資運用をしていると、上手く行ったら行ったで「もっともっと」欲が出てくるもの。自分の欲のままに突き進むと、だんだん人相も悪くなり、結局、幸せにもなれないことも。そんな時、経済的自立を達成した後の「カッコイイお金の使い方」をイメージしながら長期運用することが大事だ。我々もセミナーの『いかす』バージョンに力を入れながら、「皆に良く」て、「時間の経過と共に良くなる」お金の活かし方を勉強していきたい。是非皆様もご参加ください。
執筆者:多根幹雄
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