【ファミリーオフィスシリーズ 第4回】現代の超富裕層が実践する「次世代型ファミリーオフィス」

2026年01月26日

世界の富裕一族に学ぶ ファミリーオフィスの知恵
不確実な時代を生き抜くための資産防衛と継承の哲学

インフレや金利変動、地政学リスク、テクノロジーの急進化など、先行きが読めないこの時代に、いかにして資産を守り、次世代へつなぐか。
その答えを、何世代にもわたって富を守り続けてきた「ファミリーオフィス」の歴史から学ぶシリーズです。

第2回は原点・ロックフェラー家、第3回はヨーロッパ金融を支配したロスチャイルド家、そして最終回は現代の超富裕層による“新時代のファミリーオフィス”を取り上げます。

現代の超富裕層が実践する「次世代型ファミリーオフィス」

21世紀のファミリーオフィスは、資産保全だけでなく社会的リターンの追求へと進化しています。

ビル・ゲイツの「カスケード・インベストメント(Cascade Investment)」は、マイクロソフト株を原資に、鉄道やホテルなど長期資産に投資。その配当をもとに「ゲイツ財団」を通じて医療・教育分野へ再投資しています。

アマゾンの創業者であるジェフ・ベゾスの「ベゾス・アース・ファンド(Bezos Earth Fund)」もまた、気候変動対策に10億ドル(約1,500億円)単位の資金を投じるなど、AIやテクノロジーを活用したインパクト投資の最前線にあります。

さらに、スイスやシンガポールでは複数家族によるマルチファミリーオフィスが拡大し、AIを使ったリスク管理やデジタル資産分散が進展しています。

現代の富裕層は「守る」に加え、「社会を動かす」へ。

資産を通じて価値を創造する姿勢が、ファミリーオフィス思想の次なる進化形といえます。

 

参考文献・出典
1. Ferguson, Niall. *The House of Rothschild: Money’s Prophets 1798–1848.* Penguin Press, 1998.
2. Britannica Online, “Rockefeller Family.”
3. Rockefeller Capital Management Official Website (rockco.com).
4. The Rothschild Archive, London.
5. Bill & Melinda Gates Foundation Official Report 2024.
6. Bloomberg, “Family Offices in the 21st Century,” 2024.
7. Bezos Earth Fund Official Statement, 2023.
渡邉格史
執筆者
渡邉格史
株式会社パリミキアセットマネジメント
取締役
国内銀行に16年間在籍し(その内半分は米国駐在)、その後、外資系のコンサルティングファームに16年間在籍。銀行員として養った金融知識とコンサルタントとして鍛えられた課題解決力で、少しでもパリミキアセットマネジメントのお客様のお役に立ちたいと考えております。

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