爽やかな季節となり、カメラ持参のお出かけを楽しんでいます。
コロナ禍で遠出を控えていることもありますが、ここ2年は近場で休日を過ごすことが多く、東京の魅力をあらためて感じています。その多くが大名庭園と言われる名園の数々。中には、肥後細川庭園内の永青文庫のように細川家代々のお宝を拝見できる美術館が併設されている庭園などは、季節の花と芸術を一日かけて堪能できるので、東京に住んで30年以上が経ちましたが、まだ網羅できていません。
最近、テレビ番組で徳川家の江戸の土地造成にについて取り上げられることも多く、それを観て庭園を訪れると、何も知らずにブラブラ散策するよりもさらに魅力度がアップします。
テレビから得た知識ですが、「大名庭園」は、参勤交代のため諸大名が江戸に上屋敷や下屋敷など複数の広大な屋敷を持つようになると、将軍の訪問にも困らないような豪華な庭園が競って造られました。 このため当時の江戸はなんと面積の約50%が庭園で占められた「庭園都市」だったそうです。
また、江戸幕府の許可なく集会することが禁じられていた大名は、社交の場としても庭園を使っていたとされ、茶事や能を催していました。幕府は大名の財力を弱める目的と江戸の火事対策としても、庭造りを奨励していたそうです。
マスク生活で封印された嗅覚を一日も早く呼び醒ましたいものです。
執筆者:森京子