久々に海外に行って来ました

2024年02月08日

今回はコロナ前のアメリカ出張以来の海外出張となりました。
まず羽田空港が新しくなっていることにびっくりしました。今回は国際線専用の第3 ターミナルからではなく、国内専用だった第二ターミナルから出発しましたが、その第二ターミナルに全日空の国際線のターミナルができており、素晴らしく充実した内容になってることに驚きました。
考えてみれば、バブル崩壊以降、日本では大きな投資が行われておらず、様々な施設、また企業においても、旧式の機械を稼働しており、大きく更新が遅れていたわけですが、ここに来て東京都心部でも大型の地域開発などが進むなど、様々なインフラの更新も相次ぎ、企業においても新たな設備投資が行われ、日本社会が新しくなっていく気配が感じられます。
このような大きな設備投資は一旦行われると30 年間ぐらいはそのままという事なので、今後は近年著しい経済成長から建設ラッシュに湧いてきた中国などの国々は、これから次第にかつての日本のように古いイメージになっていくのでしょう。
さらに、コロナ前の世界と大きく変わってきたことを痛感したことがあります。かつて東京からフランクフルトまで約12 時間のフライトでしたが、今回は14 時間もかかりました。トランジットを含めると目的地までなんと18 時間でした。理由はロシア上空を飛べなかったという事です。流石に14 時間もの間のフライトには閉口しました。また、この飛行時間の増大と異常な円安で、航空チケットが恐ろしく高騰してしまっています。このため、日本から欧米などへの長距離の観光客はかなり減少しているでしょうし、ヨーロッパからのインバウンドにも影響が出ていると思います。今後は中東情勢も随分ときな臭くなりつつあり、南回りのルートにも影響が出るかもしれません。
また最近のガザの惨状は、日本人にとっては遠くの国の話かもしれませんが、多くのイスラム系住人を抱える欧米各国にとっては、日々の生活の中での軋轢、治安の悪化を生むなど、日常に大きな影響が出て来ているようです。一方、この円安で日本への出稼ぎ外国人が激減する中、イスラム系の人々が宗教差別のない日本に働きに来てくれているというありがたい話もあるようです。
私はスイスに在住していた21 世紀の初頭は基本円高基調で、円とスイスフランのレートは概ね75 〜95 円くらいでしたが、今は170 円台と円が約半分の価値になっています。約30 年デフレが続いた後、本来ならば円高になっていたわけですが、異次元の金融緩和で円安誘導が行われました。海外旅行をする立場ではホテルに泊まったり、食べたりする時、支払いを円換算すると本当に悲しくなります。しかし、ヨーロッパでお会いした日本企業のある社長の話では、海外からの商談が急増しているという話を聞きなど、この円安は確実に日本企業の追い風になっているようです。
まだまだ、ヨーロッパと比べても、これまで長く続いた日本の勢いの無さに愕然とする時もありますが、着実に新しい変化が芽生えつつある事が実感できた旅でした。

多根幹雄
執筆者
多根幹雄
株式会社パリミキアセットマネジメント
代表取締役社長 運用統括責任者
スイス、ジュネーブに1999年から9年間駐在し、グループ企業の資金運用を担当してきました。その間、多くのブライベートバンクやファミリーオフィスからの情報により、世界18カ国100を超えるファンドマネージャーを訪問。実際投資を行う中で、良いファンドを見極める選択眼を磨くことが出来ました。また当時築いたスイスでのネットワークが現在の運用に大いに役立っています。また、大手のメガネ専門店チェーンの役員として実際の企業の盛衰も経験し、どんな時に組織が良くなり、また悪くなるかを身をもって体験しました。そこから、どんな企業やファンドにも旬や寿命があるというのが持論です。その為、常に新しいファンドを発掘し、旬のファンドに入れ替えを行うことで、長期で高いパフォーマンスを目指しています。

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