日本の企業は宝の山

2018年02月19日

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今回はコムジェストのリチャードケイさん。コムジェストはパリに拠点を持つ、長期投資の権化のような投資会社ですが、その投資対象を選ぶ基準がクオリティグロース。参入障壁が高く、成長性が高い企業が好みです。

ケイさんによると、一般的な国内外の投資家が必ずしも日本企業を高く評価していないのとは裏腹に、彼らから見ると、日本は魅力的な企業の宝庫だそうです。実際、彼らのファンドのうち、グロースワールドという、国境の制約を一切持たないどの国の企業でも投資できる我々も大好きなファンドがありますが、このファンドの3分の1は日本企業なのです。

どうしてなのでしょうか。日本には圧倒的に高い世界シェアを持っている企業や、他者が真似できない独自の技術を持っている企業が実は沢山あるのです。ただ、海外から見たときの長年にわたる衰退した日本のイメージや、国内のアナリストの人手不足、モチベーションの低さから、キチンと分析出来ていなかったり、正確な評価が出来ずにいるため、毎年二桁以上の成長力を持ちながら、割安な企業が多いのだそうです。ですから、世界中にいるコムジェストのアナリストが公平に分析した結果、日本への投資が自然と多くなるのです。

そもそも、過去30年ほどは、グローバリゼーションがどんどん進展し、価格競争が激化した時代でした。そんな中、力をつけて来たのが安く作ることが出来た中国の企業です。品質で勝負していた日本企業にとっては苦しい時代でした。でも時代も一回り。量から質の時代がやって来ています。高い品質を誇る日本企業にとっては追い風で、これからどんどん日本企業の評価も上がって来るでしょう。

株式相場が不安定さを増すこれからの時代。こんな時だからこそ原点に返って、クオリティグロースが期待出来る企業に長期投資していきたいものです。

多根幹雄
執筆者
多根幹雄
株式会社パリミキホールディングス
代表取締役会長
スイス、ジュネーブに1999年から9年間駐在し、グループ企業の資金運用を担当してきました。その間、多くのブライベートバンクやファミリーオフィスからの情報により、世界18カ国100を超えるファンドマネージャーを訪問。実際投資を行う中で、良いファンドを見極める選択眼を磨くことが出来ました。また当時築いたスイスでのネットワークが現在の運用に大いに役立っています。また、大手のメガネ専門店チェーンの役員として実際の企業の盛衰も経験し、どんな時に組織が良くなり、また悪くなるかを身をもって体験しました。そこから、どんな企業やファンドにも旬や寿命があるというのが持論です。その為、常に新しいファンドを発掘し、旬のファンドに入れ替えを行うことで、長期で高いパフォーマンスを目指しています。

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