選ぶ時代へ

2018年07月13日

平山さん3.jpg 今回は出席者の約半数が、世界で唯一確定拠出年金にコドモファンドをメニューに採用した三城ホールディングスの社員で、立ち見が出るほどの大盛況。というのも三城の浜松町本社での初めての開催だったのです。「会長」の印籠が効いたかどうか、しぶしぶ集まった社員もいたかもしれませんが、そこはクローバーの4ファンドすべてに組み入れているTMA長期投資ファンドの大御所平山先生、得意の振り子理論ですっかり催眠術?を掛け、皆を長期投資の虜にしてしまいます。

「歴史は繰り返さないが韻を踏む」。平山さんの言葉かと思えば、かのマーク・トウェインの名言とか。暇さえあれば国会図書館に通い、歴史の様々な事象と、金融相場を知り尽くした平山さんならでの分析が展開します。一見オシャレなのでそうは見え無いのですが、平山さんも立派な「必殺技を持ったオタク」。つまり平山さんならではの「歴史」運用オタクなのです。そういう意味でクローバーのファンドマネジャーの選定基準をしっかり満たしているクローバーの大好きなファンドマネージャーと言えます。

さてその具体的な内容ですが、まず左に振り子が振れていく時は良い時代だそうです。皆が仲良くなり、相場も安定して上昇します。何に投資しても儲かる時代。ですから、コストの安いETFなどのパッシブ運用がオススメだとか。年代順にみると、まず1920年代。1920年には国際連盟が誕生しています。次は1950〜60年代。まさにアメリカのゴールデンエイジ 。「奥様は魔女」などのアメリカのドラマが世界を席巻。当時のアメリカの家庭の豊かさが世界の憧れとなります。1980年代は冷戦終結へ。1999年にはユーロ誕生、といったように世の中が安定していきます。

一方、右に触れていく時はやばい時代 。
1910年代、1940年代は世界大戦、1970年代は中東戦争。堺屋太一さんの「油断」という本が話題になりました。そして2010年代。どんどん右に振り子が動いているというのが平山さんの見方です。ちなみに日本の場合はこのサイクルどおりではなく、マイナス10年のサイクルになるそうです。不思議ですね。
この右に振れる時代は、皆の仲が悪くなり、現在のトランプ政権の動きのように様々な規制が生まれブロック経済化していきます。相場も乱高下します。パッシブよりもアクティブがオススメ。ただし良いファンドを厳選しなければいけません。企業も優劣がはっきりしてきます。例えば食品スーパーでは惣菜のサイズを小さくするとか、消費者の嗜好にあった対応ができる企業のみが成長します。

また、この時代の投資判断に重要なのは借金の多さ。借金が多い国や企業は避けなければなりません。ちなみに世界の借金は大きく増加してきており、株式は世界のGDPとほぼ同額ですが、借金の額は2.5倍もあります。イタリアなどは借金が多いので避けるべきでしょう。ヨーロッパの銀行もかなりやばい状況です。気になるのは中国。借金が多すぎるため、金利を上げることが出来ません。そのため金利を上げてきているドルに対し、元安が進んでいます。

さて右に向かっている振り子ですが、いつピークを迎え、反転して左に向かうのでしょう。平山さんは左右のピーク時に為替制度が変わることがあるのが一つの目安といっています。ビットコインもその兆候の一つかもしれません。

いずれにしても右への振り子の時代、クローバーとしてもしっかり良い企業を厳選できるアクティブのファンドマネージャーを選び抜いて、この波乱の時代をプラスにしたいと思っています。

多根幹雄
執筆者
多根幹雄
株式会社パリミキホールディングス
代表取締役会長
スイス、ジュネーブに1999年から9年間駐在し、グループ企業の資金運用を担当してきました。その間、多くのブライベートバンクやファミリーオフィスからの情報により、世界18カ国100を超えるファンドマネージャーを訪問。実際投資を行う中で、良いファンドを見極める選択眼を磨くことが出来ました。また当時築いたスイスでのネットワークが現在の運用に大いに役立っています。また、大手のメガネ専門店チェーンの役員として実際の企業の盛衰も経験し、どんな時に組織が良くなり、また悪くなるかを身をもって体験しました。そこから、どんな企業やファンドにも旬や寿命があるというのが持論です。その為、常に新しいファンドを発掘し、旬のファンドに入れ替えを行うことで、長期で高いパフォーマンスを目指しています。

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