長寿先進国の心構え

2021年04月09日

先日たまたま、出張帰りの新幹線イチロー.jpgの中でイチロー選手が出演しているユーチューブを見ました(「教えて!イチロー先生」)。イチロー選手が先生役になって、年齢も立場も様々な生徒の質問に答える番組です。その答えの内容も面白かったですが、世界の野球史に残る実績をあげた選手ならではの、即座に質問を打ち返すその答えのスピードと集中力は流石だなと思いました。結婚についてどうだとか、お金についてどうだとか、面白い内容が出てくるので、「自分だったらどう答えるだろうか」をイメージしながら見ていただくと結構面白いと思います。

その中で一番私が興味を持ったのが、老いについての質問でした。「老いを受け入れるのか、それとも抗うのか」という内容でした。彼の答えは、老いることで、白髪になるような見た目の老化は、むしろそれなりに歳を経た雰囲気を出したいと思うので受け入れるけれど、歳をとって「エネルギーが落ちたなと思われたくない」といった内容でした。

我々の祖先が遥か昔、雄と雌に分かれ命を繋いでいく、そして進化していくという有性生殖を選択して以来、老いは当然であり、遂には死も必然です。これに抗うこ

誰も出来ません。時間と共に我々は老いていき、死も近づいてきてしまいます。そう思うと年々憂鬱になっていきますね。しかし、エネルギーはどうでしょうか?こ

の場合のエネルギーというのは、気とか、念とか、オーラとか、精神的なエネルギーといったものだと思います。体はどんどん老いるけれど、もしかしたら気のエネルギーはそうではないかもしれない。そう考えると希望が持てますね。

クローバーの目指すテーマの一つに、「時間と共に良くなる」というものがあります。ニセモノは時間が経つとガラクタになりますが、ホンモノは時間が経つとヴィンテージになる。長期投資も正にそうで、長期で良い運用をすれば必ず大きな運用成果を得ることができます。でも一番大事なのは、自分自身についてだと思っています。老いと共にヴィンテージになるのはどうしたらいいか。そのヒントが、このエネルギーを時間とともに充実させていくことを意識することにあると思いました。

それでは老いと共に気のエネルギーを充実させていくにはどうしたらいいのでしょうか。なかなか難しいかもしれませんが、例えばこんなのはいかがでしょうか。「心ときめくテーマや生き甲斐を追求する」「常に感謝する」「皆の幸せを願う」「時には大切な人やモノを守るために戦う」…などなど。やはり「人生を諦める」のが一番良くないですよね。「きっと未来は良くなる、良くしていく」という気概は幾つになっても持ちたいものです。

さらに面白い事に、体の寿命は有限だけど、もしかしたら気のエネルギーはさらに生き続けることが可能なのでないかということにも気づきました。立派な創業者を持つ会社が、その人の死後も発展するのは、その人の気のエネルギーが企業の社員の中に生き続けているからともいえます。さらに発展していく企業は、創業者だけでなく、それに続く多くの新たな人間の気のエネルギーを取り入れることが出来る企業なのでしょう。そんな気のエネルギーが充実した、むしろどんどんエネルギーが強くなって行っている企業は長期投資にピッタリですね。

多根幹雄
執筆者
多根幹雄
株式会社パリミキホールディングス
代表取締役会長
スイス、ジュネーブに1999年から9年間駐在し、グループ企業の資金運用を担当してきました。その間、多くのブライベートバンクやファミリーオフィスからの情報により、世界18カ国100を超えるファンドマネージャーを訪問。実際投資を行う中で、良いファンドを見極める選択眼を磨くことが出来ました。また当時築いたスイスでのネットワークが現在の運用に大いに役立っています。また、大手のメガネ専門店チェーンの役員として実際の企業の盛衰も経験し、どんな時に組織が良くなり、また悪くなるかを身をもって体験しました。そこから、どんな企業やファンドにも旬や寿命があるというのが持論です。その為、常に新しいファンドを発掘し、旬のファンドに入れ替えを行うことで、長期で高いパフォーマンスを目指しています。

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