「労働依存」から「仕組み作り」へ――日本人の勤勉さを、未来を守る力に変える

2026年02月16日

タルムードが見抜いた、労働の限界

日本人ほど、真面目に働く国民はいないと言われています。

与えられた仕事に誠実に向き合い、責任を果たし、周囲との調和を重んじる。その勤勉さと粘り強さが、日本社会を長く支えてきました。

この「働く力」そのものは、日本人が世界に誇れる最高の資産です。

 

しかし、私たちは知らず知らずのうちに、「働き続けること」自体に依存してきたという面もあります。働けている限りは安心。収入が止まらない限りは大丈夫。

けれど、病気、事故、介護、会社の事情――働く意欲とは無関係に、働けなくなる日が突然訪れることも、決して珍しい話ではなくなりました。

 

タルムードは、こうした人間の体力や健康、時間といった“限界”をとても冷静に見つめています。タルムードにおいて労働は、「尊い義務である」と同時に、「永続しないもの」でもあります。

だからこそ、私たちが働くだけでなく、その労働から得たお金にも働いてもらう、という“仕組み作り”をすることが勧められてきました。生きている間に、自分の代わりに働き続けてくれる仕組み(=資産形成)を少しずつ育てよ、という思想です。

 

日本×タルムードの資産形成とは?

では、日本とタルムードを掛け合わせた資産形成とは、具体的にどのようなものでしょうか。

例えば、毎月貯金に回していたお金の一部を未来への投資に回す。時間はかかっても、勤勉さという強みが、やがて別の勤勉さ――“お金がコツコツ働いてくれる状態”へと姿を変えていきます。

短期で結果を求めず、続けることに価値を見出す。この日本人の国民性は、実は投資と極めて相性が良いのです。一発逆転のような派手な成功ではなく、年単位、10年単位で、コツコツと投資を続けることでお金が育っていく運用をする。

これこそが、日本人だからこそ自然に実践できるタルムード流の資産形成だと言えるでしょう。

 

タルムードは、決して「働くな」とは言いません。むしろ、働けと強く命じます。

しかし同時に、こうも語ります。

「人はいつか働けなくなる存在である」と。

その現実から目をそらさず、働く力を仕組みに変えよ――この教えは、労働を尊んできた日本人にとって、働くことの価値を否定するものではなく、むしろ“完成させる教え”なのです。

労働に誠実であること。そしてその誠実さを、未来の自分と家族を守る仕組みに活かすこと。

これが、「労働依存」から「仕組み作り」へと進化した、日本人的タルムード資産形成なのだと思います。

 

【次回予告】

・第4回:「お金は汚い?」という無意識のブレーキ――日本人の美徳を資産形成にも活かす

・第5回:「富の最終目的」――次世代と社会へのバトン、そしてファミリーオフィスという思想

渡邉格史
執筆者
渡邉格史
株式会社パリミキアセットマネジメント
取締役
国内銀行に16年間在籍し(その内半分は米国駐在)、その後、外資系のコンサルティングファームに16年間在籍。銀行員として養った金融知識とコンサルタントとして鍛えられた課題解決力で、少しでもパリミキアセットマネジメントのお客様のお役に立ちたいと考えております。

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