痛みと過ごした平成に 「さようなら」

平成最終月に左股間節の人工関節置換術を受けました。

持病の変形性股関節症とは、２５年の付き合いです。最初は、足の付け根の痛みが気になって整形外科を受診したら、いきなり病名と「痛みが続くようになれば手術ですね」と告げられました。

それから５年、徐々に痛みで歩行が困難になり、右股間節の関節温存手術（骨盤の一部を股関節に移植）を受けました。「左も右が回復したら手術だね」と言われていましたが、１ケ月間ベット上 ⇒２ケ月半 車椅子と松葉杖の入院生活は１００日。退院後も長い間、杖に頼っていたので２回目は回避したい一心でした。リハビリのための水泳と、体重は増えた分の３倍の負担が股間節にかかると言われ減量も頑張りました。

その結果、術後３年で経過観察不要になりましたが、左足の爆弾は抱えたまま。引越しを機にかかりつけ医を探していたところ、１０年来のお付き合いになる箕山ドクターを近所の薬局から紹介されました。

ジム併設のスタイリッシュなクリニックでイケメンドクターから「トレーニングで温存治療をしますか」と言われ、今では自称名誉会員です。アスリートから高齢者まで、殆どの会員が故障を抱えていて、担当トレーナーが一人ひとりに合わせたメニューに沿って、きめ細かい指導をしてくれます。年１回以上の診察、週一回のリハビリとジムのトレーニングを継続し、一時はリハビリも必要ないほど回復しました。

ところが、昨年春頃から２０年前を思い出す痛みが現れ、ドクターに相談したところ「最近の人工股関節手術は２週間で退院できるらしい」と言われ、「え！２週間で退院？」と玉川病院に紹介状を書いていただきました。我が家からは徒歩圏内の玉川病院ですが、人工股関節手術では、全国二位の症例数を誇り、初診は、予約から３ケ月待ちの９月。診察では「いますぐにでも手術してもよい状態。決心がついたら連絡ください」と言われました。職場への復帰期間については、「入院期間は約２週間で、早い人は退院の翌日に出勤した人もいる」とのこと。２０年間ずっと手術を決断できなかった私の悩みは何だったのか？と、医学の進歩に驚き、頑張ってきてよかったなと実感しました。とはいえ、パリツアー、決算対応、１０連休対応、株主総会等々。株主総会後の７月に手術を想定していましたが、クローバーのみんなの協力により１０連休前に手術をして、私だけ２１連休を頂くスケジュールを立てることが出来ました。

入院当日は、看護師さんによる手術前後のオリエンテーションで２０年前との差に驚愕。術式は違うのですが、１ケ月間ベット上で過ごした私にとって、手術当日の夕方にベットから車椅子に移動、翌日は車椅子で集中治療室から自室に移動、次の日からはリハビリ開始という夢のようなスケジュール。本当に出来るのかと思っていたら、現実はそれ以上。手術は１時間以内に終了し、術後３時間で自分のスマホで家族とメールのやり取りができました。流石に食事は翌日の朝食からでしたが、とても美味しいお粥を完食。術後２日目には、自分でシャワーを浴びました。この日は、クローバーのネット中継セミナー当日で、予定外でしたが磯野専務と電話で打ち合わせも出来ました。

病院では、パソコンも使用できたので、お見舞いメールや大好きなお花の写真を送っていただいたり、入院生活１０日間を満喫し、４月２６日平成最後の退院可能日に退院することができました。退院の翌々日にはジムに復帰し、ＧＷ中は２日に一度はジム通い、予定通りＧＷ空け５月７日に仕事に復帰。術後２ケ月目から杖も外し、今では少しずつ歩ける距離も伸びています。

快適な入院生活とその後の回復の早さは、玉川病院の主治医をはじめ股間節センターチームと箕山クリニックのみなさんのおかげです。入院中に患者同士で見せ合った自分のＸ線写真のインプラントは一人ひとり形が違っていて、ミリ単位でその患者に合ったインプラントを選択し、術後、麻酔が覚めない間にどの角度でも脱臼しないよう調整すると聞きました。

「神の手」に頂いた、痛みのない第二の人生。

令和の時代は、見た目も中身も大変身して、新しいことに沢山チャレンジしたいと思っています。

執筆者：森京子