長期投資を考える ~長期投資の「下がったら買え」の意味~

2025年04月07日

色々な情報メディアや媒体で今回のトランプ関税に纏わるマーケットの下落の根拠については既に述べているので、ここでは私どもが推奨している長期投資でよくいわれる「下がったら買え」についての考えを述べたいと思います。

私は昔「下がったら買え」という言葉を聞いた時は、何て無責任な言葉だと思いました。それは私が長期投資家でなく、短期トレードを中心に行っていたからであり、長期投資であればそれは正しい行動ということを今は理解しています。

 

長期投資というのは何か

まず長期投資の“長期”は何年を指すのでしょうか。明確な定義はないのですが、5年という人もいるかもしれませんが、通常私どもは最低10年、人によっては20年~30年のことを指します。

これを前提に考えますと、「長期投資」とは10年以上先の世界・人類が今より発展し、インフレが続いていくということにベット(=賭け)する行動になります。

 

長期投資であれば安い時に買うことが理にかなっていること

10年以上先の経済が発展しているということを前提に投資をするのであれば、出来る限り安く買った方が良いというのが経済合理的な行動になります。

 

ではどういう時が安い時か

その時々で色々な下落場面の理由があるにせよ、人々が恐怖で怯え、悲観一色になっている時などが安い時ということが出来ます。

 

今の下落がどの程度安い状態か

今回の下落は、関税に係る数値の大きさに驚き、マーケットが混乱しているのですが、これが原因で下落が永遠に続くとは思えません。また市場センチメントを表すいくつかの指標で、コロナショック、リーマンショックの時に出現したサインが出るなど、5年ぶりくらいに売られ過ぎの現象が起きています。

5年ぶりなど、めったにないことが起きている時は、必ずしもこの瞬間が底とは言い切れませんが、長い目で見れば、将来大きな収益を得るチャンスである可能性が高い時であります。

 

まとめ

今回のような下落は歴史的には4~5年に一度の珍しいことが起きている下落です。普通の人間の感情に従えば、この様な時は、解約したくなりますし、積み立てを止めたくなります。

しかしながら、長期投資であれば絶好の機会になる(将来的には大きな収益を得られている)可能性が高い場面といえます。もし余裕資金があるのであれば追加で買っていくことや、積立金額を一時的にでも増やすことが経済合理的な投資行動といえます。

相場というのは、人間の感情に逆らった行動をとることが正解である場合が多いことを理解しておくことが重要です。

 

是非、こういう時こそ「下がったら買え」を思い出し、長期投資の「あいのり投資」で我々と一緒に投資していきましょう。

宇野隆一郎
執筆者
宇野隆一郎
株式会社パリミキアセットマネジメント
ファンドマネージャー
1988年に富士銀行(現みずほ銀行)に入行し、主に国際部門を中心に国内及び証券部門にて従事。1998年には当時のスイス富士銀行(スイス・チューリッヒ)に駐在し、プライベートバンキングや運用の奥深さを体現し、以来マーケットの魅力に取りつかれました。2004年にドイツ銀行のプライベートバンキング部門に転職。その後独立し、ファミリーオフィスの運用を担当。1か月の内、約半分近くを海外に出張し、年間約100以上の世界中のファンドマネージャーとミーティングを行っていました。その時に、多根さんと出会いました。2009年にシンガポールに拠点を移し、ファンドに限らずあらゆる金融商品の運用を行い、2017年に帰国後も個人投資家として相場・トレードの研究に勤しんでまいりました。相場で大切なことは大局観であり、ファンダメンタル同様、時間と価格の分析も行いながら大局観を把握し、それに見合った旬なファンドを常にアップデートしていきたいと考えております。

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