暮らせる博物館

2022年06月09日

米中の新冷戦、さらにはロシアのウクライナ進軍により、世の中が一気にきな臭くなって来ました。これにより各国の世論も大きく変化し、今まで中立を維持していた、スウェーデンやフィンランドもNATO加盟を申請、各国もこぞって軍需予算を増額しています。結局、今回のロシアのウクライナへの侵略で、一番良い思いをしているのは、アメリカを中心とする軍需産業やエネルギー産業ということですね。日本でも対中、対北朝鮮との緊張感が煽られ、タイミングよくバイデン大統領が来日、さっそく大量の兵器の発注をさせて帰国しました。

一方でもっとも悲惨なのがウクライナであることは明白ですが、侵略したロシアも経済制裁の影響をもろに受け、今後は悲惨な経済状況に陥りそうです。2014年のソチオリンピックの直後、ロシアのクリミア半島占拠に対する各国の経済制裁により、その後のロシア経済はほぼゼロ成長でした。今回はそれよりも大規模な制裁ですので、かなりのダメージになるでしょう。以前のレポート「Follow the money」(2021年10月)で真実を見るにはお金の動きを見ろというお話をしましたが、今回の主犯はプーチン以外に存在していると言えるでしょう。

このように世界的な緊張の中で、国防の充実は必要ですが、国を守るのに必要なのは武器や軍隊だけではありません。特に日本で気になるのが、食料とエネルギーの自給率でしょう。ちなみにエネルギー自給率は11.8%(2018年)、また食料はカロリーベースで37%(2020年)と極めて低い数字です。このようにただでさえ低い食料自給率ですが、さらに問題なのが農業従事者の年齢です。平均で67.5歳(2020年)ということで、この数値は年々上昇しているのです。

皆様の中には既にこのような数値をご存じの方も多いと思いますが、大事なのは実際に我々に何が出来るか、そしてどう行動するかです。

話は少し離れますが、私が理事長を務める「公益財団法人奥出雲多根自然博物館」が島根県奥出雲町にあります。恐竜やアンモナイトの化石を中心に、宇宙の誕生から生命の進化という大きなテーマを扱った田舎の小さな博物館です。しかも、35年経過し施設の老朽化が進んでいますから、本来ならばそのまま朽ち果てる運命のような施設です。しかし、宿泊設備が併設されていることを活用して「泊まれる博物館」というキャッチフレーズで宿泊者にエンターテイメント型の「ナイトミュージアム」を提供したところ、マスコミにも取り上げられ全国的に注目を浴びることになりました。コロナ禍で他の施設が集客に苦戦する中でも、お陰様で結構健闘してくれています。

その博物館が次に目指すのが「暮らせる博物館」です。せっかくはるばる奥出雲まで来ていただいたのに、博物館だけ見て、奥出雲の豊かな自然、歴史(なんとあのヤマタノオロチの舞台です)、それに文化を体験されずに帰ってしまうのがとてももったいないと思っていました。さらに美しく安全な水、山には燃料になる豊富な木材、バラエティに富んだ湯質の温泉、それに西の横綱といわれるブランド米「仁多米」の産地でもあります。

お米のいいところはモミの状態で一年以上備蓄がきくこと。ということは最悪の事態でも、自給自足ができる土地なのです。

そこで町の協力者とタッグを組み、奥出雲町全体を博物館に見立て、長期で滞在して奥出雲の魅力を堪能してもらい、願わくは定住者が増えるお手伝いができればと挑戦を始めました。このページに掲載されている写真はこの6月初旬に奥出雲で撮ってきた田園風景で、あえて民宿で一泊し、早朝周りの農村を散歩しながら撮った一枚です。素晴らしい風景だと思いませんか。そう思ったら是非一度奥出雲にお越しください。一週間、一か月単位での超格安で快適な滞在施設も博物館でご紹介しております。特にテレワークでどこにいてもお仕事が続けられる方々、是非一度奥出雲でのテレワークをお試しいただけるとうれしいです。仕事の合間に豊かな自然の中で農作業のお手伝いなどするのは最高ですよ。

ご興味のある方は、私か直接博物館にお問い合わせください。

・多根幹雄   support@pmam.co.jp

・公益財団奥出雲多根自然博物館  http://tanemuseum.jp/

〒699-1434 島根県仁多郡奥出雲町佐白236-1
TEL 0854-54-0003

残された時間はあと僅かです。自分たちが出来ることから始めてみませんか。

多根幹雄
執筆者
多根幹雄
株式会社パリミキホールディングス
代表取締役会長
スイス、ジュネーブに1999年から9年間駐在し、グループ企業の資金運用を担当してきました。その間、多くのブライベートバンクやファミリーオフィスからの情報により、世界18カ国100を超えるファンドマネージャーを訪問。実際投資を行う中で、良いファンドを見極める選択眼を磨くことが出来ました。また当時築いたスイスでのネットワークが現在の運用に大いに役立っています。また、大手のメガネ専門店チェーンの役員として実際の企業の盛衰も経験し、どんな時に組織が良くなり、また悪くなるかを身をもって体験しました。そこから、どんな企業やファンドにも旬や寿命があるというのが持論です。その為、常に新しいファンドを発掘し、旬のファンドに入れ替えを行うことで、長期で高いパフォーマンスを目指しています。

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