ファミリーオフィスの知恵

2025年10月09日

ヨーロッパから始まった「家族のお金の守り方」

ファミリーオフィスという言葉は少し難しく聞こえますが、要するに「家族みんなで資産を守り、次の世代に受け継ぐための仕組み」です。

 

ヨーロッパでは昔からこの考え方がありました。

例えば、イタリアのメディチ家は銀行業を営み、家族の資産を計画的に管理しました。

ロスチャイルド家はヨーロッパ中に拠点を持ち、国の財政や鉄道建設を支えるお金を動かしました。彼らは「一代で使い切るお金」ではなく、「何世代にもわたって受け継ぐ資産」として考え、投資をしながら社会にも役立てたのです。

「なんだ、金持ちのための仕組か。」

と言われるかもしれませんが、ファミリーオフィスの知恵は、一部の大富豪だけのものではありません。

どの家庭にも応用できるのです。

ファミリーオフィスの知恵を日常に取り入れる

それではファミリーオフィスの知恵について解説していきましょう。

 

まず大切なのは 優秀な人間に分散して投資を任せること。

自分で投資するのでは無く、世界中の優秀な人間を通じて様々な資産に、その時々の最適なバランスを取りながら運用する考え方です。

これは大金持ちだけの話ではなく、一般の家庭でも「世界中の優秀な投資信託などを組み合わせる」といった形で応用できます。

手前みそになりますが、パリミキアセットマネジメントのファンドは、そんな本格的なファミリーオフィスの運用を、わずか一万円の資金から、年1パーセントの信託報酬で利用できる優れモノです。

 

次に 大事なのは家族で話し合うこと。

欧米のファミリーオフィスでは「家族会議」を開いて、教育や老後、寄付など将来の計画を共有します。

日本では家族の間でもお金の話はタブー視されてきましたが、どの家庭でも、年に一度くらい「わが家のお金の日」をつくり、教育費や老後資金を一緒に考えるだけで、安心感がぐっと高まると思います。

 

さらに 社会とつながることも大切です。

投資はそもそも「お金から自由になる」ために行うものです。

しかし、運用が上手くいったらいったで、より増やしたいとさらにお金に執着してしまう事がよくあります。

資金に余裕ができた時に、どんな社会貢献をしたいかを良く話し合っておく事で、お金への執着から解放され、社会や人々との繋がりをもたらしてくれます。

良いファミリーオフィスが社会貢献に熱心なのも、このような人間の弱さ、お金の怖さを知っているからでしょう。

パリミキアセットの「いかす」セミナーは、そんなお金を社会にどう活かすかを学ぶ機会です。

 

これからの日本金融に期待できること

残念ながら日本では多くのお金が銀行預金に眠ったままになっています。

世界的に見ると日本の家計金融資産はとても大きいのですが、その多くが運用されず、低金利でほとんど増えないのが現状です。

また、銀行や証券会社は「お客様の資産をどう守るか」よりも、自社の金融商品を売ることに力を入れがちです。

さらに相続税や贈与税が高いため、「お金を次の世代にどう渡すか」を長期的に考えることが難しくなっています。

その結果、一部の富裕層は資産を海外に移して、シンガポールやスイスのファミリーオフィスで管理するケースも増えているのです。

 

日本の家庭にファミリーオフィス的な発想が広がれば、2000兆円を超える家計資産がもっと有効に活かされます。

金融機関も「商品を売る会社」から「家族の未来を支えるパートナー」に変わっていくはずです。

ファミリーオフィスの「お金を優秀な人間に任せ、家族一緒に未来を考え、お金を社会にも役立てる」という考え方は、どの家庭にも応用できます。

そうした意識が広がれば、日本の金融はもっと安心感があり、そして社会と調和する存在へと進化するでしょう。

多根幹雄
執筆者
多根幹雄
株式会社パリミキホールディングス
代表取締役会長
スイス、ジュネーブに1999年から9年間駐在し、グループ企業の資金運用を担当してきました。その間、多くのブライベートバンクやファミリーオフィスからの情報により、世界18カ国100を超えるファンドマネージャーを訪問。実際投資を行う中で、良いファンドを見極める選択眼を磨くことが出来ました。また当時築いたスイスでのネットワークが現在の運用に大いに役立っています。また、大手のメガネ専門店チェーンの役員として実際の企業の盛衰も経験し、どんな時に組織が良くなり、また悪くなるかを身をもって体験しました。そこから、どんな企業やファンドにも旬や寿命があるというのが持論です。その為、常に新しいファンドを発掘し、旬のファンドに入れ替えを行うことで、長期で高いパフォーマンスを目指しています。

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